藤沢周平/終戦日/ポール
■たそがれ清兵衛
良い文章を書ける人になるには、良い文章に触れると良い、と言う人がいて、では誰の文章が良いのですかと聞くと、「浅田次郎と藤沢周平」
浅田次郎はとても読みやすかった気がする。でも好きなのは藤沢周平だ。
そんなわけで、『たそがれ清兵衛』の「たそがれ清兵衛」を手に取った。
映画化された作品で、真田広之清兵衛のところへ、宮沢りえが後妻になるんだよね。
…と思ったら、違った。
映画で観たあの死闘は!?
どうやら別の物語も組み合わせたのが映画の物語らしい。
そういうわけで、明日は「うらなり与右衛門」を読む。
■終戦は国によって違う
Wikiによると、WW2はイタリア(1943年9月8日)→ドイツ(1945年4月30日にヒトラー自殺)→日本(1945年8月15日)の順番に終戦した。
1945年の5月~8月15日までに日本で亡くなった人の数についてきちんと知らないことに気が付いた。
■本日のポール#1
ワンピーピンク花柄ーハイウエスト
ポールスミスの服は、たいがい、首が大きく開きすぎている。
それは、基本的に胸が十分にある人向けだから。
首が長い人は、もっと長く見えすぎて辛い。
わたしはユニクロヒートテックハイネックの黒を下に着て、首長をごまかす。
GWの振り返り
近所の本屋が空いていなかったGWでした。
駅ナカとか、大型商業施設に入っている書店は、この緊急事態宣言で閉店していました。外出できないからこそ本が読みたいのに、開いている本屋には、読みたい本がありませんでした。
それで、ある一日、リュックサックをしょって買い出しに行ってきました。
本屋だけの建物ならば、ちゃんと営業しています。
amazonにすればいいじゃない?って言う人もいるでしょうけれど、リアル書店に行って本棚を眺められるのは大事だと思うんですよね。
amazon は日常品ででさんざんお世話になっていますし。
母に頼まれた古井由吉の自撰集1冊とその他私の読みたかった本を買いました。
せっかく都内に行ったので、そのままポールスミスの本店へ行きました。
基本ブランドに興味はないのですが、ポールスミスのTシャツのデザインの面白さにはまっていて、しかも、古着屋で結構状態の良いものが見つかるので、ずっと集めています。
古着屋で手に入る理由を推測するに、ポールスミスはあんまり斬新なデザインだからしょっちゅう着るわけにはいかない、というか「ああまたあれ着てる」って思われちゃう。それで、状態が良いまま古着屋に出るのじゃないかなーなんて。
ま、そういうわけで滅多に行かないけれど憧れていたポールスミスの六本木の本店というものに行ってきました。
地下鉄の乃木坂駅からちょっと歩きました。
素敵な場所でした。ポールスミスの服を着た店員さんの姿が眩しくて、もうそれだけで目の保養になります。
個人的には「男に生まれてポールスミスのチェックのスーツを着たかったああああ!」
と思うくらいにメンズのポールスミスのスーツのファンなのですが、どうみても体型的に足と手の長さだけを考えてみても、わたしががんばってメンズのスーツ着たところで似合わないので、観るだけで我慢です。
百貨店だとレディースとメンズのコーナーが全然遠い場所にあるので、全部一か所で見られるのは素敵だなぁって感動しました。
あとポールさんが選んだという沢山の絵が壁いっぱいに並んでいるのも見ました。並べ方それ自体にセンスの良さがあって、それだけみるのも感動しました。
しょっちゅう行くと財布がカラになりますので、また時々なら行ってみたいと思いました。
■2021年4月振り返り(概要と数値)
<本>
幸福は付け加えによって増大するということはない。そのように増大するのは幸福の部分だけである。『ニコマス倫理学』
文章の書き方で大切なのは「論理の立て方」です…と、アリストテレス『弁論術』を教えていただいた。こわごわと読み始めたら、危惧していたほどではなく、読みやすい。
目次を見ている第一巻の第五章がなぜか「幸福」だったので、気になって読むと、すべての人は何か目的があり、それは「幸福と幸福の部分」だと書いてあった。
私が文章を書けるようになりたいのも、弁論術の目的もすべて、「幸福と幸福の部分」を手に入れるためなんだね。
以前、「悪い人」について友人と話をしたのを思い出した。
友人は悪い人は悪いことをしたくて悪いことをするのだと言った。
対する私は、いわゆる悪い人も、本人は良いことをしたくてやっているのだと言った。たとえそれが、他人からみると非常に「悪い」行いで、こじつけのようなアクロバティックな論理を駆使していたとしても、本人は絶対に善行のつもりなんだよ。悪いことだとうそぶいていたとしても、それを上回る本人基準の良い理由があるんだよ、と言うと友人は絶句していた。
で、私のいうところの「良いことをしたい気持ち」は、アリストテレスのいうところの全ての人の目的、すなわち「幸福と幸福の部分」を求める気持ちなのだろう。
ここで「幸福」だけではなく「幸福の部分」も含めるところがアリストテレスって、すごい。そして、幸福と幸福の部分の違いを端的に教えてくれるのが、今回の表題です。
幸福は付け加えによって増大するということはない。そのように増大するのは幸福の部分だけである。『ニコマス倫理学』『弁論術』(アリストテレス/岩波文庫/頁420)
www.iwanami.co.jp
『飛燕』と『ドナドナ』
オンラインのおしゃべりで、好きな歌の話になった。
私は断然、米津玄師の『飛燕』が一番だ。
もちろん、他の米津玄師の曲も大好きだけれど、人前で歌うなら、なんとなく、か細いけど負けず嫌いな私の声質と、曲のイメージが結構近い、ような気がしている。
『飛燕』をモニタ越しにアカペラで歌ったら、それぞれが好きな曲を順番に歌い始めた。
その中の一人が、ドナドナを歌った。英語だった。
私はドナドナを小学校で習った覚えがある。どこかの民謡だと思っていた。
その人の歌を聞く限り、メロディも曲の描く世界も、小学校で習ったドナドナと、ほとんど同じであるようだ。
つまり、子牛がドナドナされてしまう情景らしい。
…と、うっかり書いてしまう位に、「ドナドナ」という言葉は、「不本意な場所に、抗うことなく連れていかれている」という意味として人口に膾炙している。
英語の『ドナドナ』を聞いているうちに、燕とか風とか翼とかのキーワードが聞こえてきた。これって米津玄師の『飛燕』のキーワードでもある。
『ドナドナ』の歌詞は『飛燕』に似ている…! ように思えて、英語の歌詞を確認してみました!
■『ドナドナ』と『飛燕』の似ているところ
・燕が飛んでいる
・翼さえあれば…と語る
・風が強く吹いている(翼や風は、きっと自由の象徴なんだね!)
・確かに「灰を前に嘆いていた」と「slaughter」(虐殺する)はイメージが近い
■『ドナドナ』と『飛燕』の違うところ
え
・『飛燕』は、何度でもやり直そう、諦めまい! といったメッセージが伝わってくる
・『ドナドナ』は、つながれて死を待つばかりの子牛と自由な燕が対比的に描かれている。歌詞だけ読めば「子牛ではなく、燕になろうよ」とあるけれど、メロディの、もの悲しさは子牛への同情や切なさそのもの。
■結論
要素として、燕、風、翼、というものはあるし、テーマとして「自由や夢をあきらめちゃだめだ」というところは確かに近しい。でも、子牛の悲しみを歌うのか、灰を前にさらに前に進む決意を歌うのか、という点で似ているようで、やっぱり違う曲だと思います。
■おまけ
「ドナドナ」の意味を調べていると、曲の変遷について書かれているWikiがありました。
原曲は「1938年に Dana Dana (ダナダナ)として作られたイディッシュ語の歌」とのことで、第二次世界大戦前ですね。
そして「ドナドナ」の意味は、下記の二通りの解釈があって、どうやら決着はついていないようです。
1.牛を追う時の掛け声
2.「神よ」という言葉の省略系
そういえば、この集まりで、英語母語者が一人混ざっていて、
『飛燕』の歌詞を英訳してみて、と言われてしまったので、
ちょっと頑張ってみましたー!
高山宏の講演:「変る身体観、変る人文学」
昨日、2018年8月4日に、唐木田にある大妻女子大連続講演会多摩キャンパスに行きました。
学魔・高山宏のお話を聞くのは3年ぶりぐらい。
学魔は、あろうことか車椅子で遅れて登場。先日の写真ではお元気そうだったのに…。
暑さのせいもあってか、ぐったりとした姿勢で顔色も悪そうで。なのに演壇のそばまできたら、「ここにきたらぼくはスーパーマン」と言って立ち上がり、ひとたび演壇に立てば、シャキン!としていつもの朗々たる美声の高山節を聞けた。
あっという間の2時間は、例によって例のごとく縦横無尽に話題が駆け巡り、メモっているのに追いつけません。
講演を終えると学魔は、もう崩れそうになって、周りの方々に抱えられるようにして着席されて、車椅子で退場してゆきました。どうぞ早く回復なさって、もっと沢山講演して、後継をちゃんと育てていってください。
ノートを読み返したらよくわからないことが多いのですが、講演終わってすぐの質問コーナーでは目が回っていて手を挙げられませんでしたよ。
さて講演の内容ですが、頭の中もノートもとっ散らかったまま、キーワードだけ並べときます。
●はもっと調べたら面白そうなところ
?は前後とのつながりも含めて、結論がよくわからなかったところ。
ヒントになりそうな書名でもいいので、誰か教えてね。
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ロザリー・コリン(~1972)の仕事を引き継ぐ
witであってhumorではない
●カイヨワの『幻想のさなかに』
●いつからイギリス人はrealという言葉を使い始めたか
ロンドン王立協会 ロイヤル・ソサイエティ(Royal Society)
●ハノーバー朝とロビンソンクルーソー
●J.A. コメニウスの世界図絵
?フランシス・イェーツ ※なぜこの人が急に出てきたんでしたっけ?
●ウォーバーグ研究所のジャーナルは70号まで
2050年のアメリカ有権者の50%はヒスパニック
●ロマン派は合理的だ
?ノヴァーリスの青い花はパスティーシュで??
※「ノヴァーリスはロマン派で合理的なのだ」「代表作の『青い花』からは合理的な感じがしないけど」「でも@@@なんだ」みたいな流れと推察するがよくわからなかたよー
売れている文学は推理小説
推理小説はdetective とmystery
探偵は神または悪魔
坊さん探偵が多い
●イギリスで人気一番のチェスタトン
?人気二番はドンキホーテ、三番はトリストラムシャンディ
※トリストラムシャンディがそんなに人気のある秘密はどこにあるんだろう。ドンキホーテは確かにとても面白い。その次点ってどういうこと?トリストラムシャンディはちょっとだけ読むと面白いけれど、ずっと読んでいると「またよそ見するのかよ」って思ってうんざりしちゃうんだよね。
?1600年王立協会設立 全員数学者 国語審議会メンバーに
※数学者達は、当時の英語をどうしようとしたのかしら。数学者が国語をいじることについて反対はなかったのかな?
1640年劇場封鎖令
●あってはいけない穴
●1727チェンバースがサイクロペディア出版 原書は天理大学図書館にある。世界初のアルファベット順で図解の辞典
サイクロペディアをデフォーが出版前に見ていたかも
●ハリーポッターはキングスクロス駅(王が渡ってくる)から北(スコットランドの方へ行く)話
ピューリタン革命の絶対野蛮があるからこそのcivil law
●英文学に含まれる政治 スコットランドの独立問題
●アーサー・ラブジョイ 観念の歴史 世界史の書き方を変える人々
デフォーは商人
●外国人に信頼される日本人商人の起源は没落武家⇒『敗者の精神史』山口昌男
オリンピックの始まりは復讐(軍人フランス⇒素人プロイセン)
聖火リレーを始めたヒトラーの狙い
==配付資料から==
『ボディ・クリティシズム』(バーバラ・M・スタフォード)
『倒錯の偶像』(ブラム・ダイクストラ)
『「性」の表象』(サンダー・L. ギルマン)
『MAKING THE BODY BEAUTIFUL』
『Fat boys』
いでや、この世に生まれては、願はしかるべき事こそ多かめれ。
①『徒然草』は日本文学の歴史のちょうど中間、折り返し地点にある
江戸時代になってようやく注釈本出版 『春曙抄(しゅんしょしょう)』 北村季吟(きぎん)
※芭蕉も井原西鶴も読んだはず
※岩波書店でも昭和27年には春曙抄で出版していたが、やがて能因(清少納言と同世代)の三巻本をもとにした版で出版されるようになった。
※春曙抄 枕草子の書き換えが含まれる注釈本 について、
その書物がどう生まれてきて、時代を経てどう読まれているかに注目する読み方もある。
草子の中に有りける、見付けたる。又、折から、哀れなりし人の文、雨など降りて、徒然なる日、捜し出(い)でたる。去年(こぞ)の蝙蝠。月の、明かき夜。